(語学学校バックワイズ/トークワイズの留学生・オンラインレッスンのハルヨン受講者者の方々へ)
この学習マニュアルは1度読んですぐに理解出来るというものではないので、何度か読み直して下さい。
MSレッスンを効果的に活用するために、この記事で書かれている内容を理解することは必要条件です。
![](https://backwise.jp/wp-content/uploads/2022/07/反転授業-300x254.jpg)
フィリピン留学を1週終えた段階、オンラインレッスンを2週間受けた後に読めば、腹落ちする内容が多いです。
TOEIC LR試験で600点未満の方を想定して本記事は書いているため説明が多くなっています。
TOEIC600点以上の方(正確にはReading Part 300点以上の方)は取り入れたいと思われる箇所のみをご自身の学習方法に取り入れてください。
英語学習の基本方針 第2言語習得論(SLA)を基盤にする
Older is faster, Younger is better.
(日本語訳)年老いてからの方がより速い、若い方がより良い
上記は第2言語習得論(SLA: Second Language Acquisition)の書籍の中で紹介されていた言葉です。
外国語は若い時に英語を学ぶ方が良いです。
一方、成人してからの方が子供が英語を身につけるよりも実は短期間で英語身につけることが出来ます。それはなぜかというと、理屈を踏まえながら順番に効率よく座学学習が出来るからです。
バックワイズ/トークワイズ/ハルヨンの学習カリキュラムは第2言語習得論(SLA)を踏まえた内容になっています。
柱となる方針は下記の2つです。
柱1: 英文法・英文読解・発音の理解を重視
柱2: 耳と目からの大量のインプット学習を重視
予習学習の方法1 – 定着学習の準備について
最初に新たな知識をインプットする学習(定着学習)についてです。
ここで述べる予習学習は「フィリピン人教師とのマンツーマンレッスンの前に行うべき予習学習」のことです。
そして、最初に紹介する手順1, 2, 3は特に「知識を定着させる学習(定着学習)の準備としてやるべきこと」をまとめています。
手順1. 英文の日本語訳を読む、英単語の意味を日本語で確認する。
最初に英文・英単語の日本語訳・日本語解説を確認しましょう。
特に初級者~中級者の場合、英文を読んでも理解出来ない箇所が多いため、最初に日本語訳・日本語解説を確認した方が効率的に学べます。
訳も分からない状態でいきなり英語のリスニング音源を聴いたり、また英文を読み始めるのは非効率的なので、初級者・中級者はしなくて良いです。※TOEIC Reading Part 300点以上になってからで大丈夫です。
手順1補足. Google画像検索を活用しましょう。
言葉の意味や概念が理解できない場合はGoogle画像検索も行いましょう。
例えば glance at チラッと見る であれば検索すれば、下記の画像が出てきます。「Look at ~を見る」とは異なるニュアンス(チラッと見る)が含まれていることが分かります。百聞は一見にしかず。どんどん画像検索をしましょう。
TOEIC LR試験で”vertical file cabinet”という英単語があった際に、「縦型のファイルキャビットって何?」って思った方は画像検索を行いましょう。→ vertical file cabinet 検索結果
手順2. 英文を精読し、品詞分解を行う。
注意点としては、TOEIC L&R試験のReading Partで350点を超えるあたりから自信を持って品詞分解が出来るようになってくるということです。
それ未満の英語力の場合、漠然と理解しているような感覚が続きます。最初から自信を持って英文を読めるわけではありませんので、徐々に知識を増やしていきましょう。
なお、英文を精読する際にはきれいな日本語訳を作成する必要は全く有りません。和訳が必要なのは主に日本の受験勉強だけです。
Basic2400 品詞分解書き込み例
初級者・中級者は焦らずに、最初から完璧に出来ると思わずに出来る範囲で品詞分解をしていってください。
まずは英文の8割を理解することを目標に品詞分解を行って下さい。
![](https://backwise.jp/wp-content/uploads/2024/01/40-1024x768.png)
語学学校バックワイズ/ハルヨンではこの英文法・英文読解の手助けを日本人教師のレッスンで行っています。
トークワイズを選択された方で日本人教師のサポートがほしい方はバックワイズへのカリキュラム変更を検討下さい。変更を希望される場合には代表の樫原に相談ください。※LINE ※メール
TOEIC700点、800点以上を目指す方向け
※下記は高校英文法を一通り学んだ人向けの例です。それ未満の英語力の方は読み飛ばして大丈夫です。
![](https://backwise.jp/wp-content/uploads/2024/01/入門英文問題精講-14-動名詞か現在分詞か-1024x450.jpg)
例えば、上記の英文 The earliest evidence for modern humans using rainforest environments was from around 45,000 years ago in Niah Cave, Borneo.であれば、太字にした using を現在分詞として考えると英文を正しく読めません。動名詞として読む必要があります。
usingを動名詞として読むためには、「動名詞の意味上の主語」について理解している必要があります。
このように難易度が高い英文が正確に読めてはじめて、TOEIC LR試験のReading Partが300点を超えてきます。
手順3. 発音について調べる。
発音の仕方について分からない英単語がある場合には発音記号を確認しましょう。参考書に載っていない場合には、自分で辞書を引いて調べましょう。
調べた発音記号は下記のように、本文の中に書き込むのがお勧めです。
![](https://backwise.jp/wp-content/uploads/2024/01/TOEICテスト出る語句1800-105-1024x768.png)
リスニング学習を始める前にこの作業は行いましょう。
また、リスニング学習をしている際によく分からない音があった場合には、改めて発音記号を調べましょう。
予習学習の方法2 – 定着学習(黙読・リスニング・音読・暗唱) の注意点
最初に定着学習の定義についてです。
定着学習とは黙読・リスニング・音読・暗唱を行うことで、新たに学ぶ英単語・英語表現を自分の中に定着させることです。
【重要】定着学習 (黙読・リスニング・音読・暗唱) の注意点
定着学習の注意点: 黙読・リスニング・音読・暗唱、それぞれの学習は全て独立させて行って下さい。
黙読をする際には黙読だけ、リスニング学習をする際にはリスニングだけ、音読する場合には音読だけ、暗証する場合は暗唱だけしてください。
バックワイズではシャドーイング学習は上級者以外にはお勧めしていません。シャドーイングはリスニングと音読を組み合わせた学習方法ですが、これはなかなか難しいのでTOEIC800点以上の上級者になってから取り組んで下さい。
黙読学習で気をつけるべきこと
黙読では英文の構造・英単語の意味で不明点がないかを気をつけて下さい。英文の意味・構造を理解することを優先して、黙読を行って下さい。
リスニング音声を聴きながらだと、音を聴くことに意識が向いてしまいます。
また、音読しながら英文を読むと「英文を読み上げること」に意識が向いてしまい、英文の理解がおろそかになります。
黙読学習時にはそうはならないように、英文の構造、不明な英単語の意味を理解することに集中して、自分の理解できる速度でゆっくりと英文を繰り返し読み込んで下さい。
リスニング学習で気をつけるべきこと
Audipo / Repete Plus を必ず使用すること
Android利用者はAudipo、iPhone利用者はRepete Plusをそれぞれインストールし、課金してください。
これらのアプリを使用しない場合、英会話能力はほとんど伸ばせません。
それぞれのアプリの詳細については個別に記事にしていますので、確認ください。
![](https://backwise.jp/wp-content/uploads/2023/02/Audipo-アイコン-300x300.png)
![](https://backwise.jp/wp-content/uploads/2023/07/Repete-Plus-アイコン.jpg)
リスニング学習で気をつけるべきこと
リスニング学習では、精読・品詞分解を行い、そして発音記号まで調べ終わった英文のみ取り組みましょう。
精読・品詞分解・発音記号の調査が終わっていない英文のリスニング学習は極めて非効率的です。
リスニング学習では出来る限り英文(不明な英単語の意味を調べて、品詞分解をすでに行い、発音記号を書き込んだもの)を見ながら、英文を聴き込みましょう。
英文を見ながらリスニング学習を行う場合と、英文を見ずにリスニング学習を行うのでは学習効率が全然違います。
なお、バックワイズ/ハルヨンの場合だと、レッスンノートのスクリーンショットをスマートフォンに取り込んで確認しながらリスニング学習をするのをお勧めしています。
![](https://backwise.jp/wp-content/uploads/2023/07/ヤギさん除草隊が活躍 ‘WEED-WHACKING-GOATS-PUT-TO-WORK-IN-CENTRAL-JAPAN-1024x768.jpg)
しかしながら、英文を見られない場合でも、移動時間や隙間時間を有効活用するために、空き時間には出来る限りリスニング学習を行いましょう。
また、英語のスペルではなく、“音”に気をつけてリスニング音源を聴き込みましょう。
特に初級者は「英語の音」に慣れていないため、まずは英語の音を聞いたままで、カタカナ英語に引っ張られること無く聴き続けましょう。英語の音を物真似しましょう。
(具体例)TOEICテスト出る語句1800+ 記事037 下から2行目
We’ve been here for almost a decade.
(リスニング音源から聴こえる音)ウィベンヒア ※’veとbeenは機能語で弱く発音するため、”ベン”という音に一体化している。
(自分の中の知識に基づいて英文に忠実に読んだ場合) ウィブビーンヒア
→この場合は前者、(リスニング音源から聴こえる音) を忠実に真似て音読学習を行うようにしましょう。
先に紹介したAudipo/Repete Plusを使って「区間再生の設定」「再生速度の変更」を必ず行って下さい。
上記の音声変化であれば、0.5倍速まで落として聞けば聴き取れます。
音読学習で気をつけるべきこと
英語を母国語とする人達を真似て、速く読み上げる必要は全く有りません。
最初は「ゆっくり」と「はっきり」と「大きな声で」音読しましょう。
また、口を大きく開けて、母音とRの音を伸ばし、喉声を使って音読しましょう。※この項目に関しては日本人教師の発音レッスンで指導が有ります。
リスニング学習と同様に、英語のスペルやカタカナ英語に惑わされること無く、リスニング音源を出来る限り物真似してください。
予習学習の方法3 – 定着学習(黙読・リスニング・音読・暗唱) の具体的な手順
1英文あたり、黙読20回、リスニング40回、音読20回、暗唱10回のやり込み
定着学習における目安の回数は「1英文あたり、黙読10回、リスニング20回、音読10回、暗唱5回」。これを2周です。
勉強当日と翌日の復習時にこの回数をこなしてください。
すなわち「1英文あたり、黙読20回、リスニング40回、音読20回、暗唱10回」もの回数を2周やり込む必要が有ります。
※この回数は目安です。難易度が高い英文の場合だとさらに回数が多くなります。逆に難易度が低い英文だと回数は少なくなります。
復習の頻度
勉強した翌日、1週間後、1ヶ月、3ヶ月後に同じ記事を復習するのがお勧めの復習頻度です。
復習の頻度は多ければ多い方が良い
英単語・英語表現を暗記するのに最も効果的なのは、「勉強時間を増やすこと」と「復習の頻度を増やすこと」です。
勉強方法のテクニックはいろいろ有りますが、「効率的に1回1時間だけ勉強する」よりも「多少非効率的でも10回1時間勉強、合計10時間の勉強をする」方が圧倒的に頭に残ります。
知識をインプットする学習についての記述はここまでになります。
初級者・中級者でなかなか英語力が伸ばせない方向けのアドバイス
ここから英語力を伸ばせない初級者・中級者に向けた内容です。
英語学習やり直しの初級者・中級者が英語力を伸ばせない理由は2つです。
理由1. 勉強の方法が悪い。⇒本記事の内容を何度も熟読して下さい。
理由2. そもそも勉強時間が短すぎる。
これまでに多数の初級者の勉強相談に乗りましたが、ほとんど全員がこの2つの理由に集約出来ました。
英語力を伸ばせない初級者の方の時間の使い方を分析してみると、結局のところ「勉強していない」ということが分かります。
フィリピン留学中であれば、「夜に飲み歩く」「恋愛に逃避する」がよくある逃避のパターンでした。
また、勉強の方法は勉強時間を増やせば改善していけます。しかし、そもそも勉強時間が短すぎると改善はさせられないです。
初級者の方はまずは毎日3時間を使って、この記事で書かれている座学学習・定着学習をやりきって下さい。
英語学習を成功させる公式
長時間の勉強(量)×効率の良い学習方法(質)⇒英語力の向上
量は質に転化します。
初級者~中級者は最初から効率的な学習方法は出来ませんが、英語学習を続けている内に勉強の効率も上がっていきます。
そのため、初級者~中級者はまずは長時間の学習をする習慣を確立して、英語学習を続けることを生活の一部に取り組んで下さい。