英語力が高い有名なインフルエンサーの先生に教わったけれど、英語力を伸ばせなかった3つの理由

英語力が高い著名人(インフルエンサー※)に教わったけれど、英語力を伸ばせなかった事例を聞いたのでまとめました。

※TwitterやInstagramにいる英語力が低いのに英語コーチを名乗っている「情報商材屋(≒詐欺師)」ではなくて、著書も複数冊出版されている先生です。

英語力が高い著名人に教わって英語力を伸ばせないのにはいくつかの理由が考えられるので、それを本記事にまとめてました。

目次

理由1: 上級者の先生は必ずしも初級者を教えられない

教える先生の英語力が高くても、英語が苦手な初級者~中級者を教えることが出来るとは限りません。

このミスマッチはよく発生します。

特に教えている先生が旧帝大卒・上位私立大学卒みたいな経歴で、自分がどうやって英語力の基礎力を確立したのかを言語化出来ていない場合によく見られます。

初級者に英語を教えるには、先生本人の英語力が高いことよりもむしろ、「初級者がどういう点で英語学習につまずくのか」「初級者がつまずかないための分かりやすい教材に詳しいかどうか」が重要です。

この場合、教えている先生本人の英語力の高さはあまり関係有りません。※英文法・発音についての知識はあるにこしたことは有りませんが。

理由2: 学習カリキュラム・レッスン構成が学習者のレベルに合っていない。

実は全ての学習カリキュラムを教えられる先生・語学学校は存在しません。なぜなら先生・語学学校によって得意とする範囲は違うからです。

もし「大学入試、英検、TOEIC LR(SW)、IELTS試験、TOEFL iBT試験、などなど全部教えられますよ!」という英語の先生がいたら、その先生は間違いなく素人です。

例えば私が「中学1年~中学3年生に特化した初級者向けレッスンを提供する語学スクール」を開校したら短期間で「全て教えられます!」と言っている先生達を上回ることが可能です。

中学1年生から3年生が学ぶ英文法に特化して学習カリキュラムを作成し、語学学校の運営もその学習カリキュラムに合った経営体制にします。こうすることで集客から実際のレッスン提供まで、中学英文法を学ぶことに特化しているサービスが出来るからです。

全ての学習カリキュラムに対応出来ると言っているのは”器用貧乏な語学学校(英語教師)”です。

「全部教えられます!」と言っている語学学校はカリキュラムに強みがない語学学校とも言えます。

ちなみに海外にある語学学校は「全部教えられます!」と言っているところが多いです。フィリピン、オーストラリア、カナダ、アメリカ、イギリスの語学学校は海外に拠点が有り、留学する生徒もあまり真剣に学ぶ意欲がない人達が大半であるため、こういういい加減な宣伝文句で集客をしているものが多いです。

TOEIC LR試験対策のみに特化しているスクールの話

この記事を書いている私(柴田 @HAL_J)が学習カリキュラムを作成しているフィリピン留学の語学学校バックワイズでは「英語4技能(聞く・読む・話す・書く)を高めること」、特に「英会話能力を高めること」を主軸に据えた学習カリキュラムを作成しています。

そのため、例えばTOEIC LR試験対策に特化しているTOEIC塾(発音矯正や英会話は全て捨てている)と比べると、TOEIC LR試験対策だけで勝負すれば負けます。

TOEIC LR試験対策にのみ特化する場合、「金フレをやって、公式問題集や模擬試験をとにかく高速で周回しろ!」という学習法で、全体の10%くらいの人たち※が2ヶ月で100-200点以上の点数※を大幅点数アップが出来ます。

このTOEIC学習方法は英会話能力が全く上がらないので、よほど短期間にTOEIC LR試験を上げる必要がある人以外にはお勧めしません。

点数を伸ばせない人たちが大半です。TOEIC試験の点数を伸ばせなかった人たちには「学習カリキュラムをやりきっていないから」みたいな理由で、失敗原因を学習者に押し付けてきます。情報商材みたいです。

大幅点数アップを可能にする必要条件は英文法・英文読解がすでに得意。Reading Partの点数が300点以上という条件です。TOEIC LR試験の攻略法は次の記事を確認ください。
(参考記事)TOEIC Reading Part、Part毎の攻略方法 – Part5, Part6, Part7の全てを網羅

TOEIC LR試験対策にのみ特化しない正攻法の学習法

TOEIC LR試験対策を、正攻法の英語学習をするのであれば、下記の4つ全てが必要です。

  1. 大学入試レベルまでの英文法・英文読解の習得
  2. 発音(発音記号・フォニックス・日本人の訛抜き)
  3. TOEIC試験対策(リスニング学習法の指導、Listening Part対策)
  4. TOEIC LR試験(英文読解・品詞分解の指導、Reading Part対策)

これらを全部出来ているTOEIC LR試験対策スクールはこれまでのところ1つも見つけたことがないです。

これらに加えて、TOEIC LR試験対策後に仕事で英語を実際に使用することを想定しているのであれば

  1. 英会話能力を高める
  2. 英会話で話す内容を学ぶ。英会話で必要となる一般教養・知識も学ぶ

これらの学習も必要になります。

TOEIC LR試験対策のみならず、こういった総合的な英語学習をしないと、いつまで経っても「TOEIC900点ですが、英会話は全然だめ。発音は学んだことがないので、完全な日本語訛り。外国も行ったことがないのでパスポートを持っていない」という残念な状態から抜け出すことが出来ません。

想像の話ではなく、こういうTOEIC LR試験対策に特化した英語の先生が一定数います。

理由3: 人件費(レッスン準備)に十分な金額が回っていない

いくら優秀な英語の先生でも、人件費が安い場合、まともにレッスン準備が出来ません(しません)。

その英語の先生がいくら優秀でも、満足に給与をもらっていない場合、「レッスンの準備・レッスンにいつも全力投球!」とはなりません。

ポーカー詐欺で書類送検されていた経営者(武田塾社長の林尚之氏)がいました、このような賭博行為にお金を使っているということは、現場の人たちにまともに還元してないことが推測されます。

その英語の先生がいくら優秀でも、満足に給与をもらっていない場合、「レッスンの準備・レッスンにいつも全力投球!」とはなりません。

経営者が現場の教師・スタッフにまともに給与を支払っていないとスタッフのやる気は出ないです。

格安オンライン英会話の裏側

現場の先生たちに人件費がまともに払われていない事例を1つ見てましょう。

月額数千円のフィリピン系格安オンライン英会話が日本では人気ですが、その”格安”オンライン英会話を支える現場の先生達の給与は十分に支払われているのでしょうか。

(フィリピン人教師が口コミサイトに投稿したオンライン英会話サービスの労働条件)
良い点: フレキシブルなスケジュール 在宅勤務。
課題: 予約が埋まらない。給与が安い。仕事で必要とされる要件が多すぎる。オンライン先生を大切にしていない。不公平な管理体制。キャリアアップの機会がない。

上場しているオンライン英会話企業の求人情報を共有している口コミサイトより引用。

生徒が支払う授業料が安すぎる場合、当然ながら現場で働く英語教師達の給与も安くなります。

また、給与が安いということは仕事の内容が簡単だということも意味します。そしてこのような誰でも出来る”簡単”な仕事だけを続けていてもキャリアアップは出来ないです。

優秀な英語の先生が活躍するためには、会社が十分な給与を支払う必要が有ります。そして、長期的には現場の先生達がキャリアアップする機会も提供していく必要があります。

他にも理由は在りますが、有名・優秀な英語の先生に教わっても英語力を伸ばせない3つの理由について本記事ではまとめました。

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※Twitter(X)でいただいたバックワイズをお勧めする投稿

Fラン大学の経済学部卒の私が30歳過ぎてからの学習で英語を話せるようになったのはこの方の学習理論のおかげです。

今日もとてもいいアドバイスをもらえました!ありがとうございました🙇

フィリピン留学に迷ったら絶対はるじぇーさんのところに行きましょう☺️

https://x.com/bboy_Peco1987/status/1960706783716237563
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この記事を書いた人

Backwise共同代表(塾長)・学習カリキュラム担当。
「20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ」の著者。自らも英文法・発音のレッスンを日々提供しています。
フィリピン留学の世界に2012年から関わっています。

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