TOEIC LR試験 Part5、Part6の英文法問題対策の参考書では老舗シリーズである千本ノックシリーズを使った学習方法を本記事にまとめました。
炎の千本ノックシリーズが対象とする学習者のレベル
高校英文法を理解していない人は門前払い
千本ノックシリーズはすでにReading Partが300点以上の学習者が独学をするのに向いている教材です。中級者以上の教材です。
最低でもTOEIC Reading Partで250点はないと独学で読み解くのは難しいです。
実際のところ、千本ノックシリーズの学習者の成功体験談を読んでみても、高校英文法未満のレベルで英語力を伸ばせた人達がほとんど全く登場しません。千本ノックは中上級者・上級者向けの教材です。
高校英文法の内容を一通り理解していない場合には、門前払いの教材と言えます。まずは下記記事を参考に高校英文法を一通り学習ください。

Reading Part 250点前後の方々へ
Reading Part 250点未満、もしくはReading Part 250点前後の方々は、まずは本記事の最初に紹介している 1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! 文法徹底攻略を読み込んで理解できるかどうか確認ください。
解説が理解できない場合にはTOEIC試験対策は一旦おいておいて、高校英文法の学習に戻りましょう。
炎の千本ノック!文法徹底攻略 – 英文法の理解度が不足している人向け
Part5対策 TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック!文法徹底攻略

2021年の7月に発売された1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! 文法徹底攻略。
従来の千本ノックシリーズでさんざん言われていた「解説が不親切」「解説が初級者に優しくなく、上から目線」という点について強化された新しい試みの参考書です。
Reading Partが250点~350点の点数帯の方々にお勧めです。
炎の千本ノック!文法徹底攻略 構造分解されて分かりやすくなった。
具体的に1つ英文の解説を見てみましょう。
英文の構造が分解されて理解しやすくなっています。

Reading Partで300点未満の方、またそれ以上のスコアであっても、上記の画像に書かれている用語(特に水色のマーカー部分と青色で書き込んでいる箇所)がいまいち理解できない方に本書はお勧めです。
本書は従来の千本ノックシリーズから派生した新しい試みの参考書であるため、まだ荒削りかなとは思います。
ただし、そもそもTOEIC LR試験対策の参考書で英文法・英文読解について詳しく解説している参考書は稀ですので、本書はその点から有益です。
本家である千本ノックシリーズに着手する前に、英文法・英文読解の知識漏れを無くせるお勧めの参考書です。
ただ新しい試みの千本ノック書籍ですので、内容がまだこなれていない点が課題です。
もし本書が読みにくい場合には、次に紹介する入門英文問題精講 4訂版がお勧めです。
英文法の専門用語がよく分からない人向けの補助教材 入門英文問題精講
1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! 文法徹底攻略。と合わせて下記の大学入試参考書に取り組むのを強くお勧めしています。
千本ノックでは説明が足りていない英文法について体系的に深く学ぶことが出来ます。

本書はTOEIC LR試験 Reading Part 250-350点の方々に特にお勧めです。
先程の1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! 文法徹底攻略の画像中に書き込んでいた英文法用語、こういった用語に馴染みがない方は千本ノックシリーズの前に本書に取り組むべきです。
下記の用語を読んで、何を言っているのかすぐに理解できるか確認下さい。
- 過去分詞の後置修飾
- 自動詞+前置詞+名詞→他動詞+名詞(目的語) ※厳密にはこれはイコールではないです。
- 前置詞+名詞→形容詞句
入門英文問題精講の詳細については下記の別記事にまとめているため、そちらを確認ください。

TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック!シリーズに取り組む前の準備
千本ノックシリーズに取り組むタイミング
Reading Partが300-400点の学習者が独学をするのに向いているのが千本ノックシリーズです。
TOEIC LR公式問題集よりも長めの例文が用いられており、解説も公式問題集より詳しい点が良いです。
学習順序としてはTOEIC公式本でPart6, Part7の長文問題に入る前に、英文法の不明点を無くすために取り組むのがお勧めです。
Part5の英文をきちんと品詞分解して読めるようになれば、残りのPart6、Part7の英文も問題なく読めるようになりますので、この順番がお勧めです。
金フレで準備してから取り組む
分からない英単語・英語表現が頻発すると学習が進みませんので、TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズで準備をしましょう。

下記で紹介する「千本ノック700点レベル」に着手する前に、金フレの「600点レベル 助走の400語」「730点レベル 加速の300語」を終わらせましょう。
「千本ノック860点レベル」に着手する前に、金フレの「860点レベル 飛躍の200語」を終わらせましょう。余裕がある場合には「990点レベル 頂点の100語」にも挑戦ください。
千本ノックシリーズ 実際に取り組む順序
千本ノックシリーズは毎年1冊新しいものが発売されているので、新しいものから順番に着手していきましょう。
そうすることで最新のTOEIC試験対策の傾向を知ることが出来ます。
ただし2023年の最新版がTOEIC860点を目指す人向けなので、まずはその前年(2022年)に発売されたTOEIC700点レベルから着手しましょう。
易しめの「700点レベル」

問題の難易度は下記の通りです。TOEIC700点レベルですので、易しめの問題が多いです。

難しめの「860点レベル」

語彙が難しめです。下記の問題の答えが分かる場合には860点レベルから着手しても良いと思います。

860点レベルは飛ばして公式問題集に着手するのも有り
TOEIC860点、900点といった高得点を目指していない場合には700点レベルを1冊終わらせた段階で公式問題集での学習を開始しても良いです。
Part5対策だけでなく、その他のPart1-4, Part6と7についても一通り学んだ方が点数は上がりますので。
そして、TOEIC750点を越えたくらいで「860点レベル」に着手すると良いでしょう。

千本ノックシリーズ やりこみ目標、学習の到達目標
千本ノックシリーズのやりこみ目標、学習の到達目標としては具体的には、下記画像の英文を20秒以内に読めて、問題を解けるようになる必要が有ります。
1問当たり20秒以内で解くことが出来れば、TOEIC Reading Partの問題も最後の1~2行のマークシートを塗り絵することなく、最後の問題まで終わらせられるようになります。

複合関係副詞を選択する問題です。
この問題も大学入試レベルの知識があれば、特に問題なく解けるものです。
以下、解説を書き込んだ画像になります。※下の画像への書き込みはハルヨン/バックワイズのTOEIC900点突破/英会話上級クラスで使用したものです。

英文3行目の()括弧の後ろに続く文章が完全なものであるため、 you are looking for an adventure. に欠けている要素が無いため、正解は (D) のwhenever (~する時はいつも。複合関係副詞)になります。
なお、(B)の複合関係代名詞であるwhoever (~する人は誰であれ)は後ろに続く文章の主語が欠けていないと選択出来ません。
この関係副詞と関係代名詞のどちらかを選ばなければならないかに関しても、高校英文法(高校3年生レベル)の知識があれば簡単な問題になります。
千本ノックシリーズはPart5の対策本ですが、書かれている英文は本番試験の英文よりも長くなっています。本書の問題をTOEIC試験本番を意識して、1問20秒以内で解けるようになることを目標に解いていきましょう。
千本ノックシリーズ 具体的な学習方法について
以下、詳細な千本ノックシリーズの具体的な学習方法になります。
学習手順1. 制限時間を意識しながら問題を解く。
重要な注意点を最初に挙げると、本書はPart5の問題集ですが、解きっぱなしで終わってはいけません。
まずは問題集として本書を解きましょう。本番の試験を想定して、1問20秒以内に解くことを意識して下さい。
TOEIC700点前後の人でも「20秒以内」はかなり厳しいですが、最終的には「20秒以内」で解けるようになる必要があります。そうでないとReading Part最後のPart7まで問題を解き終えることが出来ませんので。
また1問毎に問題を解いて回答を確認するのではなく、TOEIC試験本番を想定して、1章毎、30問前後をまとめて解くのがお勧めです。
学習手順2. 答え合わせをする。問題をどうして間違えたのかを分析する。
解けなかった問題は必ず解説を読み、どうして解けなかったかを、しっかりと理解しましょう。
そして問題を下記の4通りのどれか分類しましょう。(4つの区分け)
- 区分け1. 正解になる道筋を論理的に理解しており、実際に正解に出来た。
- 区分け2. 正解になる道筋を論理的に説明できないが、正解した。
- 区分け3. 正解になる道筋を論理的に理解していたが、不正解を選んでしまった。
- 区分け4. 正解になる道筋を理解しておらず、不正解を選んでしまった。
この4分類で特に重視して取り組むべきは 「区分け2」と「区分け3」です。この2つの分類を確実に得点源に出来るように、解説を読み込みましょう。
「区分け4」はその後に着手しましょう。「区分け1」に関しても全く取り組む必要がないわけではなく、より早く確実に解けるようになるためにはやはりやり込む必要があります。
結局は全ての問題に取り組む必要がありますが、自分がどうして間違えたのかを上記4つの分類で分けて、不正解の原因を理解しましょう。
例えば下記の問題であれば、4つの前置詞から適切な前置詞を1つ選択し、かつ他の3つの前置詞がなぜ選ぶことが出来ないのかまで解説できるようになるまで読み込む必要が有ります。

この問題では for, by, at の使い分けを問われており、ここで回答者を引っかけようとしています。
正解は1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! これなら続けられる英語の筋トレで確認ください。
すでに述べたように、千本ノックシリーズの解説はそれほど丁寧ではないため、初級者があの解説を読むと「上から目線」「説明不足」という感想を抱く人が多いようです。
ただし、TOEIC600点以上(Reading Part300点以上)の中級者以上は問題なく理解できる解説ですので、理解できない場合は英文法に関する理解が不足していると自覚して、基本的な英文法の学習に戻って下さい。
学習手順3. 英文を暗記・暗唱する
TOEIC Part5問題集は解いて理解して終わりではありません。
問題を解いてそれで終わってしまう学習者が大多数であることを知って、私はかなり驚かされました。
千本ノックシリーズの音源はabceedからダウンロード出来るので、書籍内にある案内に従ってダウンロードしましょう。
ダウンロードしたリスニング音源を使用して定着学習を行って下さい。
定着学習における目安の回数は「1英文あたり、黙読10回、リスニング20回、音読10回、暗唱5回」。これを2周しましょう。
すなわち「1英文あたり、黙読20回、リスニング40回、音読20回、暗唱10回」もの回数をやり込む必要が有ります。
定着学習のさらなる詳細に関しては下記の記事内容を確認下さい。

英文を暗記することでパターン認識が出来るようになる
Part5を1問20秒以内で解けるようになるには「問題のパターンを瞬時に理解し、考える前に”自動的に”頭の中で解けるようになる」ことが必要です。
将棋の棋士が盤面を見た瞬間に最適解が頭の中で浮かぶように、TOEIC受験者もPart5の問題を見た瞬間にこれが正解だと”直感”で理解できるようになる必要があるのです。
これが出来るようになるためには、1つの英文に100回以上触れる必要が有ります。
なお瞬発力が求められるのはListening Partでも同じで、特にPart2が該当します。
そして、瞬時に自動的に理解できるようなってはじめて英会話も出来るようになります。
余談 リスニング音源がひどかった
完全な余談ですが、「1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! これなら続けられる英語の筋トレ」の最初に公開されたリスニング音源はなんと「1ファイルで1時間半の長さ。300近い英文をまとめて1ファイルで読み上げる構成」になっていました。
英語学習者であれば分かるかと思いますが、これでは全く英語学習に使用出来ません。
「これはひどすぎる」と思って、私自身がすぐに中村澄子先生にクレームを入れました。その後、旧版の仕様と同様に1英文毎に音源の分割がなされました。
しかし、こういう音源ファイルであるにも関わらずアマゾンのレビューでは5つ星投稿がすでに多数されていたので、「多くの学習者は問題を解いて終わりで、英文の暗記作業まで着手しない」ことが分かりました。
これではTOEICの点数は上げられません。
リスニング音源を1英文当たり100回以上聴き込みましょう。そして千本ノックシリーズは2-3冊をやり込めば、Reading Part 400点に到達することも可能です。
問題を解きっぱなしでリスニング音源を聴き込んでいない場合にはR400点は不可能です。
千本ノックの問題数が足りない場合
ちなみに「千本ノック」というタイトルですが、1冊に1,000題の問題が含まれているわけではありません。
そのためやり込みが不足を感じる場合には、下記に紹介している既刊本もこなしましょう。
復習用の3冊
すでに紹介した2冊の参考書と問題が一部重複していますが、復習用教材として下記の3冊に取り組みましょう。
そうすることでより深くPart5の英文法問題への理解を深めることが出来ます。



※【注意】2018年発売の千本ノックはすでに紹介した炎の千本ノック! 文法徹底攻略と英文が半分近く(50英文)が重複しています。
千本ノックと相性が悪い場合には「でる1000」
千本ノックシリーズはビジネスパーソンをターゲットにしているためか、電車の中で立ちながらでも読める大きさになっています。
この大きさが好きな人は千本ノックシリーズを通勤・通学の合間に読み進めましょう。
ただ、千本ノックシリーズのノリがあまり好きでない場合には、そして教材少し大きくても問題ない場合には「でる1000」もお勧めの1冊です。

TOEIC Part5対策本では一番人気の一冊です。
2023年11月時点で、他にも有名な参考書の著書の先生が千本ノックシリーズと同じように小型のPart5対策の参考書を出版しています。
千本ノックシリーズを最低2冊こなした後には、こういった他の先生の参考書に着手するのも有りです。
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語学学校バックワイズを3分で紹介!
語学学校バックワイズは「中学1年生の基礎の基礎から学び直したい初級者」から「TOEIC800点以上の上級者」まで受け入れている語学学校です。
フィリピン留学で最も英語力を伸ばせる語学学校
中学1年生の初級レベルから日本で販売されている有名参考書を使って、日本人教師のサポートによって学ぶことが出来るのが語学学校バックワイズの大きな強みです。

下記は実際に英語力ゼロからフィリピン留学をし、3週間で中学1年生が学ぶ英文法の学習を終えられた方の学習体験談

同じく中学1年生の英文法から学び直し、高校英文法まで学習された方の学習体験談

語学学校バックワイズではTOEIC LR試験の公式問題集を使い、フィリピン人教師とのマンツーマンレッスンで英会話能力を高められます。その上でTOEIC試験の点数も短期間で大幅に高めることが出来ます。

難易度が高いReading Partに関しては日本人教師のレッスンで英文法・英文読解の観点からサポートを行います。

語学学校バックワイズに留学することで、上記の学習目標を達成出来ます。
バックワイズの学習カリキュラム総責任者である柴田 @HAL_J 。柴田 @HAL_Jが2013年に創業した語学学校サウスピークの学習ノウハウを改良し、発展させた最新の学習カリキュラムを語学学校バックワイズで提供しております。

3ヶ月でTOEIC200点アップ
3ヶ月の語学留学、約750時間の学習でTOEIC200点を上げて、マンツーマンレッスンで英会話・英作文が出来るようになります。
名前: Takaharuさん ※過去に柴田 @HAL_Jがカリキュラムを作成した生徒の方
職業/年齢: 20代、転職活動中
留学期間: 14週間(約800時間の学習)
開始時の英語力: TOEIC510点(L260: R250)⇒TOEIC880点(L435 :R445) ※370点アップ!
中学英語・中学英文法を2ヶ月で学び直せる
2ヶ月(約450時間の学習)で中学英文法を学び直し、中学英文法を使った英会話・英作文が出来るようになります。

名前: Yutaさん
職業/年齢: 大学生(休学中)、20代
留学期間: 24週間(約1,500時間の学習)
開始時の英語力: TOEIC295点(L205 :R95) ⇒ TOEIC750点(L375 : R375) ※455点UP↑
高校英文法を3ヶ月で学び直せる
3ヶ月(約750時間の学習)で高校英文法を学び直し、高校英文法を使った英会話・英作文が出来るようになります。TOEIC600点、英検2級獲得の基礎力を確立できます。
名前: Natsukiさん ※過去に柴田 @HAL_Jがカリキュラムを作成した生徒の方
職業/年齢: 大学生・休学中/20歳
留学期間: 26週間(約1,500時間の学習)
開始時の英語力: TOEIC385点(L200 R185)→TOEIC810点(L450 R360) ※425点アップ
他の語学学校では決して成し遂げられない学習目標
- 3ヶ月の語学留学でTOEIC200点を上げて、マンツーマンレッスンで英会話・英作文が出来るようになる
- 2ヶ月で中学英文法を学び直し、中学英文法を使った英会話・英作文が出来るようになる。
- 3ヶ月で高校英文法を学び直し、高校英文法を使った英会話・英作文が出来るようになる。TOEIC600点、英検2級獲得の基礎力を確立できる。
上記の学習目標はフィリピン留学の他の語学学校では決して成し遂げられないものばかりです。
語学学校バックワイズに語学留学をすれば、上記の目標が実現可能です。
バックワイズの紹介動画
バックワイズ学習面の特徴についてまとめた動画を公開しています。約5分間の動画でバックワイズが他のフィリピン留学の語学学校とどう違うのかを確認出来ます。