英語学習とスマートフォンの付き合い方 – 「微弱な快楽」に負けない。

現代で英語学習をする場合に避けて通れないのが「スマートフォンとどのように付き合っていくか」です。

この記事ではスマートフォンによって提供される「微弱な快楽」がどういったものか、そして「微弱な快楽」にどうやって対処していくかを記しています。

目次

あっという間に数時間を消費させる「微弱な快楽」

SNSやYoutubeを見ているだけで1日が終わってしまう

では最初にスマートフォンによる「微弱な快楽」は何かを見てみます。

時計の針が6時から8時まで動いています。Twitterをしている間に2時間経ってしまったようです。

このイラストはソーシャルメディア(ツイッター)の「微弱な快楽」に負けているハンバーガーちゃん

ではこの「微弱な快楽」とはいったい何なのでしょうか。

あっという間に数時間を消費させる「微弱な快楽」

「微弱な快楽」の定義を説明していきます。重要と思える箇所に色ペンを入れました。

特に多動気質の人はそうなのですが、人間何か面倒なことをする際に余計なことを考えてしまい、その行動に手をつけるまでにとんでもない時間が掛かったりしがちです。そうすると微弱な快楽を求めてSNSを無限に見続けたり、5分程度の動画をYouTubeで無限に見たりしてあっという間に数時間消費していたりします。

この「微弱な快楽」という概念が非常に厄介で、これに一定時間触れていると「微弱な快楽を受けている状態がデフォルトだ」 と脳がセッティングされてしまうので、それを止めた瞬間微弱な快楽が途絶え不快感を覚える。

結果ニコチンが切れた喫煙者のように脳がマイナス (苦痛)方面に振れ、 再び微弱な快楽を求めてSNSを開いてしまうというループになるのだと思われます。これが地獄。

この微弱な快楽というものは日常様々なところに転がっており、「面倒」という感情を起因にして上記の時間消費スパイラルにぶち込まれます。ベッドで横になるのも 「微弱な快楽を受け続けている状態」 ですね。 シンプルなゲームやエロ画像を漁り続けるのもそうです。特にこれらを複数同時に行うと1日が完全に終わりかねません。

(元ネタはおそらくここ⇒) https://twitter.com/onoderasan001/status/1316725375943106562

YoutubeやTiktokの動画を延々と見たり、隙間時間にTwitterやInstagramをついつい開いてしまう人達の多くは微弱な快楽にやられているといます。

微弱な快楽に負けて本当にしたかったことが出来なくなるというのは怖い話です。

英語学習を阻害する「微弱な快楽」の例

英語学習のために止めるもの、断ち切るべき「微弱な快楽」は例えば下記のようなものになります。

  • スマホでソーシャルゲームをすること。※スタミナ制や農場系のように時間経過を常に意識させられるものほど危険。移動中にずっとスマホを触る必要があるものも危険(ポケモン、ドラクエなど)
  • ソーシャルメディア(Twitter, Instagram, facebookなど)を惰性で見続けること
  • YoutubeやTiktokで目的もなくひたすら動画を観続けること
  • インターネットのニュースサイトを目的なくめぐること
  • Netflixやアマゾンプライムのサブスク動画を際限なく見ること ※SNSよりはましかもしれません。

このように現代においてはスマートフォンによって苦労なくすぐに気持ち良くなれる「微弱な快楽」が得られます。

そしてその「微弱な快楽」を追いかけているうちにあっという間に1日が終わってしまいます。

家族や友人との食事中もスマートフォンが手放せない。

再びハンバーガーちゃん。他の人と食事をしている時にもスマホが手放せない。

休日にショッピングモールのフードコートで食事をしている人達を見ると、食事中にも関わらず各人がスマートフォンを触っているテーブルがあったりします。

第三者目線で見ると「微弱な快楽に負けているんだな」と複雑な思いでそういう方々を見てしまいます。

スマホで微弱な快楽を求めて、それ以外が出来なくなる

ツイッター関連でもう1つ紹介します。自分自身への自戒を込めて時々読み返しているのが下記の投稿です。

TwitterというSNSはMPの使用量がすごく低い。そのため人は疲れているとだらだらとTwitterを眺めるだけで長時間過ごしてしまいがちなのだが、TwitterにはMP回復効果がなく、MPの自然回復を妨げる効果がある。 そのためMPが減ってTwitterを見ている人は、Twitterしかできなくなってしまうのだ! 罠!

https://twitter.com/white_cake/status/1477599927115350016

スマートフォンとどのように付き合っていくかは現在の英語学習において非常に重要な要素です。

「微弱な快楽」に負けないための工夫としては「人間はスマートフォンによって与えられる「微弱な快楽」にそもそも弱い」ということをまずは認識する必要があります。

(参考図書)スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫) ⇒ドーパミン放出に関する記述が「微弱な快楽」に関する内容に関連したもので参考になります。

「微弱な快楽」に負けないように、英語学習を30-60秒に分割する

ここから「微弱な快楽」に負けないための工夫です。

30-60秒で達成感を得られるように英語学習を小分けにしましょう。

つまり、「微弱な快楽」に代わる「空き時間にすぐに・気軽に出来る学習習慣」を自分自身で創り出すのです。

30秒で出来る英語学習の代表例としては、「英文を1文だけでも読む。1-2回読む」「英単語を1つだけでも良いから暗記しようとする」といった行動がお勧めです。

スマホで「微弱な快楽」を求めないように、スキマ時間に自分がやるべき学習内容を予め決めておきましょう。

「信号待ちや電車待ちのわずかな時間にサッと出来る勉強は何か」を考えてみて下さい。

私の場合だと次の写真のようにブラウザ(Chrome)を立ち上げて、ニュースで学ぶ「現代英語」の英文を読んでいることが多いです。

私は歩いている時間にリスニング音源を流して、立ち止まっている時間に英文を確認しています。これを「自分の中で外出中のルール」としています。

TOEIC LR試験学習者であれば、TOEIC試験対策の参考書の英文を写真撮影して、スマートフォンでいつでも確認できるようにするのがお勧めです。

TOEIC Part7 新聞記事の英文

このようにスマートフォンは英語学習にとって非常に有用な道具もなります。

同時に英語学習を台無しにする「微弱な快楽」に溺れさせる諸刃の剣でもあるため、「微弱な快楽に支配されやすい」というリスクを把握した上で使いこなしていってください。

スマートフォンの2台持ちも有効

金銭面で余裕のある人には「普段遣いのスマートフォン」と「英語学習専用のスマートフォン(SIMカードを入れていないもの)」の2台持ちがお勧めです。

後者のスマートフォンが刺さっていないスマートフォンであれば、そもそもSNSやYoutubeにも繋げることが出来ませんので。

こうすれば空き時間に不意にSNSアプリやYoutubeを立ち上げることも有りません。

時間を有効に使うために「環境」を買うのも有効

映画を早送りしないために、映画館に行く

スマートフォンやタブレットで映画を観ていても、ついつい途中で他のアプリを立ち上げてしまう人には「映画館で映画を観ること」がお勧めです。

90分~120分の間、スマートフォンを機内モードにして「通知」から解放されて1本の映画に集中するというのは、タイパ※の概念に振り回されている現代人にとってはある意味で贅沢な時間の使い方だなと最近は思うようになってきました。

タイパとはタイムパフォーマンスの略で、「かけた時間(タイム)に対する満足度」を指す俗語。

ネタバレサイトを事前に読み込んだ上で、ドラマや映画を「早送り」「倍速視聴」する人達が増加したことで注目された俗語。

(タイパに関連した参考図書) 映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形

英語学習は早送りできない

ただし、映画と違って英語学習は早送り学習が出来ません。自分が理解できるゆっくりとした速度で長時間の学習を続ける必要が有ります。

実際、「1日1時間で大丈夫!」というような極端な「時短学習」を宣伝文句にしているスクールは詐欺的な語学スクール場合です。

(参考記事)

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強制的に勉強時間を確保するために語学スクールを利用する

英語学習も同じでスクールのレッスンを受けている間は、一人で勉強している時とは違ってスマートフォンを気軽に見ることはできないです。

英語学習に集中できる環境を買うという意識でレッスンを受講されている方々は一定数います。

私が提供している英語のオンラインレッスン(ハルヨン)は2時間で1レッスンですが、レッスン受講中はスマートフォンを観る時間がないくらいの密度で学習を進めています。

ハルヨンのオンライン英語レッスン

レッスンを長く受講されている方々に「なぜレッスンをあえて受講しているのか」と尋ねた際には、この「週に1回英語学習に集中できる学習環境」を思った以上に評価頂いていることを知りました。

時間とお金に余裕がある方はフィリピン留学(語学留学)をする

時間とお金に余裕がある方の場合だと、フィリピン留学(語学留学)をすることも有ります。

フィリピン留学名物のマンツーマンレッスン

レッスン中はフィリピン人講師とのマンツーマンレッスンで逃げ場がない環境ですので、嫌でも学習に集中出来ます。

語学学校バックワイズの場合ですと、レッスンの前に宿題が出される方式(反転授業)ですので、自習学習時間もサボれない学習カリキュラムになっています。

語学学校バックワイズの反転授業
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フィリピン留学・バックワイズでは英語を学ばざるを得ない学習環境に身を置くことによって、強制的に「微弱な快楽」に負けない環境づくりをすることが可能です。

また、フィリピン留学では日本で生活しているとしなくてはいけない家事をする必要がないからこそ、1日10時間以上の学習が可能になっています。

現代の英語学習において「微弱な快楽」を放ち続けているスマートフォンとどう付き合っていくのかが鍵になります。

この記事を参考にスマートフォンとどのように向き合ったら良いのかを一度真剣に考えてみて下さい。

オンラインレッスン・ハルヨン、語学学校バックワイズ・フィリピン留学の説明会申込み

この記事を書いている柴田 @HAL_Jは「大人の英語学び直し・オンライレッスンのハルヨン」と「3ヶ月の語学留学でTOEIC200点を上げて、マンツーマンレッスンで英会話・英作文が出来るようになる」を方針とするフィリピン留学・語学学校バックワイズでそれぞれレッスンを担当しています。

大人の英語学び直し・オンライレッスンのハルヨン受講に興味がある方はハルヨンのオンライン説明会にお申し込み下さい。

語学学校バックワイズでのフィリピン留学についてより詳細を知りたい場合には、下の画像のリンク先記事よりバックワイズ・オンライン説明会にお申し込み下さい。

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この記事を書いた人

Backwise共同代表(塾長)・学習カリキュラム担当。
「20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ」の著者。自らも英文法・発音のレッスンを日々提供しています。
フィリピン留学の世界に2012年から関わっています。

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