現時点での英語力が初級レベルの方々、TOEIC200点、TOEIC300点、英検5級、英検4級といった初級者の方にお勧めの学習方法は「中学英文法を一通り学び直す」ことです。
中学英文法を一通り学び直せば、英語に対するアレルギーが消えます。
英語学習自体にアレルギーがある方は易しい中学英語から学習をやり直しましょう。
中学英文法を一通り学び直すことで、中級者(TOEIC600点、英検2級レベル)に到達するための基礎学力が身につきます。
また、高校英文法の理解が怪しい方も中学英文法から学び直すのがお勧めです。中学英文法を学び直すことで英文法で分からない点を確実に無くすことが出来ます。
(例)形容詞と副詞とは何なのかという定義。副詞の解説は中1英文法で登場します。

本記事では「中学英文法を学び直すのにお勧めの参考書」「お勧めの参考書をどうやって使用すれば良いのか」についてまとめています。
(記事の執筆者)この記事の執筆者は「3ヶ月の語学留学でTOEIC200点を上げて、マンツーマンレッスンで英会話・英作文が出来るようになる」フィリピン留学の語学学校バックワイズの共同代表、そして大人の英語学び直し・オンライレッスンのハルヨン代表のはるじぇー
※フィリピン留学の語学学校バックワイズ、大人の英語学び直し・オンライレッスンのハルヨンの両方のレッスンでこの記事で紹介した教材を使用しています。
中学英文法の学習を勧める1番目の理由…英会話の表現が知れる
これから中学英文法の参考書から学び直すことをお勧めする2つの理由を記していきます。
最初の理由は中学英文法の参考書は実は英会話の教材としてとても優れているというものです。
中学英語の参考書と高校英語の参考書を比較すると、中学英語の参考書の方が英会話で使用する表現についておおきくページを割いていることが分かります。
高校英文法の参考書は受験対策、長文読解・英文読解対策の色が濃くて、英会話についての表現が少なめです。
実際の日常英会話で使う表現は中学英文法の参考書に載っているものが多いです。
そのため、「これから語学留学をする人」や「海外旅行を考えている人」が英会話の参考書で最初に取り組むのにお勧めなのは中学英文法の参考書なのです。
ここから具体例として、中1・中2・中3で登場する英文法表現を順番に1つずつ紹介していきます。
(中学1年生で学ぶ英文法)許可を求める “Can I ~ ?” 、相手にお願いする “Can you ~ ?”
中1英文法に登場して、実際の英会話で非常に使用頻度が高い表現は、下記の “Can I ~ ?”(許可を求める表現) と “Can you ~ ?”(相手にお願いする表現)です。
この2つの表現は英会話で最重要の表現です。海外に放り出された場合、最初に学んでおく必要がある表現です。

この2つの表現についての理解が怪しい場合は中1英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版から復習されるのがお勧めです。
(中学2年生で学ぶ英文法)相手にお願いする “Can you ~ ?”を丁寧にした”Could you ~ ?”
次に中2英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版を見てみましょう。
こちらは中1英語の内容、お願いする “Can you ~ ?(相手にお願いする表現)”を失礼がない丁寧な表現にした”Could you ~ ?”の表現です。

(中学3年生で学ぶ英文法)丁寧に相手の要望を確認する”Would you like ~ ?”
さらに次の中3英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版では別の丁寧表現を学べます。
“Do you want ~ ?” (あなたは~がほしいですか?) の表現をより丁寧にした “Would you like ~ ?” が登場します。

これまで表現した3つの表現は全ては日常会話で頻繁に使用します。
またTOEIC LR試験のリスニング問題や英検のリスニング・英会話問題でも頻繁に登場します。
このように日常会話の表現と英文法を同時に学べるので、中学英文法の参考書はお勧めです。
【補足】英会話の参考書として瞬間英作文よりも良い
英会話対策の参考書としては、「左ページに日本語訳、右ページに英文」という瞬間英作文系の教材が有名です。

「瞬間英作文系の教材」の使用方法は左の日本語文章を読んで、2秒以内に右の英文を再現する学習方法です。
この学習を続けることで「英語が瞬間的に口から出てくる」ようになります。

しかしながら、この瞬間英作文系の教材は文法解説がほとんど有りません。
そのため英文法の理解が不足している初級者~初中級者(TOEIC500点未満)の学習者は、最初英文法の解説がより詳しく載っている「ひとつひとつわかりやすく」シリーズに載っている例文を丸暗記する方がお勧めです。
こうすれば「英文法の学習」と「英会話の習得」が出来て一石二鳥です。
【補足の補足】瞬間英作文の教材着手タイミング
瞬間英作文教材(どんどん話すための瞬間英作文トレーニング)について補足すると、この記事で紹介している中1~中3までの英文法参考書を終えて、英文法について十分に理解した後に取り組むと効果的です。
中学英文法の学習を勧める2番目の理由…高校英文法の内容を学べる
中3英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版には現在分詞/過去分詞が登場します。
下記は現在分詞についてです。

この現在分詞/過去分詞については高校英文法でも登場します。

中学英文法では現在分詞と過去分詞は2記事に分けられて説明されていましたが、高校英文法では1記事で現在分詞と過去分詞の両方を説明しています。
このように高校英文法の参考書の方が学習密度が濃いので難易度が高いです。
ですので英文法に苦手意識を持っている方の場合だと、難しめの高校英文法の参考書ではなく、中学英文法の参考書から学ぶのがお勧めです。
以上述べてきたように、
- 「英会話の参考書としても優秀である」
- 「高校英文法の参考書で挫折しにくくなる」
という2つの理由から、私はたとえ高校英文法から学び直す場合でも、中学英文法の参考書を使って学び直すことをお勧めしています。
では、実際どの参考書から使っていけば良いのかを次に紹介します。
中学英文法を学び直すのお勧めの3冊
これまで紹介してきたように、中学英文法から英語を学び直す場合にお勧めしたいのは下記の3冊です。
これら3冊を終わらせることで中学英文法について一通り学ぶ事ができます。



参考書を終わらせるのにどれくらいの時間・期間が必要か。
1冊あたり最低2周はしないと内容を定着させられません。できれば4周※した方が良いです。
4周学習…1回目の学習をする。その翌日に復習をする。さらに1週間後に3回目の復習を行う。1ヶ月後に4周目の学習をする。
4周学習をするとなると、1日2時間の学習をした場合、1冊あたり1ヶ月半~2ヶ月の期間が必要になります。
中学1年生の英文法からやり直す場合、3冊を終わらせる必要が有ります。この場合、「”1ヶ月半~2ヶ月”の3倍の期間」が必要になるので、学習期間は4ヶ月半~6ヶ月の学習期間になります。
中学生が3年間かけて学ぶ内容ですから、これくらいの期間はやはり必要です。
どこから学び直せば良いのか? – 中1英語、中2英語、中3英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版
中学英文法を学び直す場合、どこから学び直すと良いでしょうか。
英文法の参考書は書店でパラパラと立ち読みして、自分が理解出来る学年の1つ下の学年のものからやり直すのがお勧めです。
中2英語がちょうど良いなと思った人は、中1英語がやり直すと英語学習で挫折する割合が減ります。
それぞれの参考書を具体的に見ていきましょう。
中1英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版

最初の最初から学ぶ場合は本書から
英語が本当に苦手な人の場合、中1英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版を使用すればアルファベットの書き取りから始められます。
私が過去に担当した初級者の方だと、bとd、pとqの書き分けが怪しい方々がいましたが、そういった方々にはアルファベットの書き取りから学習を開始していただきました。

多くの方々はアルファベットの書き取りではなく、もっと先の項目からの学習開始になることでしょうけど。
be動詞と一般動詞の区別
もう少し先の内容も見てみましょう。
英語学習者が最初に躓くのはbe動詞と一般動詞の区別です。
この区別がよく分かっていない初級者はここから学び直す必要が有ります。
“I am like Music.” といった英文を作ってしまう方はbe動詞と一般動詞の区別がついていない方です。

英文に情報を追加する副詞…中級者でもよく分かっていない人が多い
英文に情報を追加する副詞について。副詞についてよく分かっていない人はTOEIC600点、英検2級といった中級者レベルに到達することが出来ません。

中1英語なのであまり難しい項目はありませんがbe動詞と一般動詞の区別、否定文・疑問文の作り方、まちがえやすい複数形・過去形の不規則動詞、これら項目の理解があやふやな場合は中1英語からの復習がお勧めです。
いま英文法の用語を羅列しましたが、こういった用語にアレルギー反応が出た方も本書から学び直されるのがお勧めです。
中2英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版

中2英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版から徐々に難しくなります。中2英語には高校英語で学ぶ分野も含まれています。
未来形、助動詞、不定詞・動名詞、比較、受け身、現在完了形が中2英語で扱う範囲ですが、高校英文法でも再度登場します。
この中でかならず抑えておく必要が有り、難易度が高めなのは不定詞です。中学生で「不定詞」を理解できない子供たちが多く発生しています。
副詞的用法、名詞的用法、形容詞的用法。これら不定詞の3つの用法が全て完全に理解出来ている必要が有ります。

不定詞は高校英語でも重要分野として登場します。
他に抑えておきたい中2英語の内容は、未来を表す文(be going to, will)、第4文型 SVOO、第5文型 SVOC、助動詞 (can, will, have to , must, shall)、比較、受け身です。
これらについての理解が怪しい方は中2英語から復習しましょう。
中3英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版

中3英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版では学習カリキュラムの変更により、一昔前に高校英語で学んだ範囲も含んでいます。
なんと仮定法過去もこの中3英語に含まれています。

仮定法は概念が難しいため、繰り返し説明を読んで、例文を完全に暗記することをお勧めします。
このように中3英文法は、高校英語で学ぶ内容と共通する内容を数多く含んでいます。
高校英語からの学び直しを考えている人も、この中3英語の参考書からやり直した方が良いと私は考えています。
少なくともこの記事を読んでいる人は全員本書、中3英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版に取り組みましょう。
他に難し目の項目としては、現在完了形、不定詞の応用(形式主語)、関係代名詞(主格・目的格)、使役動詞(let, make, help)が本書では取り扱われています。
他にも下記のような知っておきたい英会話の丁寧表現も取り上げられています。
実際の英会話で最も使用するのは中1英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版
ちなみに実際の英会話で使用する頻度が高いのは、最もやさしい中1英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版に登場する英文です。
英会話に自信がないけれど、近いうちに語学留学や海外旅行に行く予定がある方は最低限中1英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版を終わらせましょう。
もちろん余裕があれば、中2英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版、中3英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版の2冊も終わらせましょう。
絶対覚えおいた方が良い表現を1つ選ぶと最初に紹介した Can I ~? / Can you ~ ? のページになります。
この2つの使い分けは英会話で最重要の表現です。海外に放り出された場合、最初に学んでおく必要がある表現です。

参考書を使用する際の注意点
区間再生を利用してリスニング音源は徹底的に聴き込む
付属しているCDからリスニング音源を作成して、参考書の中に登場する例文は全て丸暗記するつもりで繰り返しリスニング音源を聴き込みましょう。
ただしリスニング音源は不要な箇所がとても多いので、スマートフォンアプリを使用して、それら無駄な期間をスキップするようにしましょう。
中1英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版だと、下記画像の赤丸で囲んだ範囲が不要な箇所です。

高校入試向け・大学入試向け参考書は不要な箇所(冒頭の説明、英文番号の読み上げなど)が多いです。
番号の読み上げを聴き続けても英語力は上がらないので、不要な箇所はスキップしましょう。
スマートフォンのアプリを使用して、不要な箇所のスキップ、区間再生をする方法に関しては下記の記事内容を確認下さい。
中学英文法を終えた後は中学英単語の参考書に着手する
この記事の最後に英文法の学習に関して重大な注意点を挙げると、この記事で紹介した英文法書を2-3周しても、書かれている英文法について完璧に理解出来るわけではないということです。
本書で基礎知識を身につけて、その上で長文読解・英文読解の参考書を読み込んでいくことで、本書で学んだ中学英文法の知識が定着ていきます。
「同じ英語表現を異なる文脈で7回遭遇してはじめてその英語表現が使えるようになる」と言われています。
次の記事で7回遭遇するための英単語・英文読解・リスニング学習の教材を紹介します。
(次の記事)

(説明会申込み) 語学学校バックワイズ・オンラインレッスンのハルヨン
中学英文法を学び直す場合には6ヶ月必要ですが、フィリピン留学では日本で学習する3倍のスピードで学べます。そのため2ヶ月の期間で中1英語から中3英語までの範囲を一通り学び直すことが出来ます。
「3ヶ月の語学留学でTOEIC200点を上げて、マンツーマンレッスンで英会話・英作文が出来るようになる」を方針とするフィリピン留学・語学学校バックワイズではこの記事で紹介している教材を使って英語力を短期間で劇的に向上させることが出来ます。
語学学校バックワイズでのフィリピン留学についてより詳細を知りたい場合には、下の画像のリンク先記事よりバックワイズ・オンライン説明会にお申し込み下さい。
またフィリピン留学の学習カリキュラムを留学せずに日本で受講したい場合には、大人の英語学び直し・オンライレッスンのハルヨンのオンライン説明会にお申し込み下さい。

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