フィリピン留学を含めて、アメリカ・カナダ・オーストラリア・イギリスの語学学校に行った場合、英語で英文法について学ぶことになります。
ただ、日本人が母国語でない英語で英文法を学ぶことがはたして出来るのでしょうか。
仮定法過去を英語で学ぶ
英語学習で挫折する人が多い「仮定法過去」。現在の学習カリキュラムであれば、中学3年生が学ぶ内容です。
それぞれ日本語で学ぶ場合と英語で学ぶ場合のテキストを見比べて見ましょう。
英語のテキストは読んで目がクラクラした場合は読み飛ばしても問題有りません。

ここで書かれている内容を英語で学ぶと下記のようになります。
“If 主語 過去形, 主語 would/could/might 原形“の仮定法過去の公式を覚えるだけであれば、英語版テキストでもなんとか理解出来るかなと思います。


仮定法過去の公式は理解できるかもしれません。
でも、「なぜ仮定法が過去形を使うのか」というより根源的な疑問を解決する場合、英語で書かれた英文法の教材を読み進める必要が有ります。そしてそれは極めて難しいことです。
一億人の英文法「仮定法はなぜ過去形を使うのか」
ここで日本でベストセラーになっている英文法の参考書、一億人の英文法を使って、仮定法がなぜ過去形を使うのかを解説しているページを見てみましょう。

現在から離れている過去形の距離感を使って、現実離れである仮定法を表現しているという説明が分かりやすくされています。
上記のような複雑な概念を英語で説明されると理解は極めて難しいです。
入門英文問題精講 仮定法過去、大学入試水準の高難易度の英文で使われていると
下記は大学入試で登場する英文を詳細に品詞分解し解説しているベストセラー参考書、入門英文問題精講で仮定法過去が使われているページです。これは難易度が高めの英文です。
ただし難易度が高めといっても、TOEIC LR試験で600点、英検2級を獲得している学習者であれば理解できるレベルの英文です。
事実、この水準の英文を理解できないと、TOEIC600点以上の中級以上のレベルには到達できません。

上記画像の「仮定法過去」のように、複雑な構造の英文の中で、概念が複雑な仮定法が登場すると読み解くのは大変です。
この英文は日本語で解説されれば、TOEIC500点、英検準2級くらいの英語力でも読み解けます。
でも、ここで書かれている内容を英語で解説された場合、理解するためにはTOEIC900点でも歯が立たず、英検1級以上の英語力が必要です。
難易度が高い英文、難易度が高い英文法の概念を母国語ではない英語で教わるのは相当難易度が高いです。
オンライン英会話/フィリピン留学を担当するフィリピン人教師にとっても仮定法過去は難しい
英語を公用語としているフィリピン人でもスラスラと仮定法過去を含む筆記試験問題を解けるのは2割未満(語学学校に求職してくる人たちの中での割合)です。
実際に語学学校の採用試験(筆記試験)の結果から2割未満だろうなと推測しています。
そのため、フィリピン留学のマンツーマンレッスンで大学受験レベルの難易度が高い英文法について学ぶことは不可能と言っても過言では有りません。
特に出どころ不明の白黒コピー海賊版教材を使っている場合には、3-6ヶ月の中長期の語学留学をしていても、高校英文法を使用したレベルでの英会話は出来るようになりません。
この場合だと中学で学ぶ英文法に基づいたとてもシンプルな文章の組み立てが出来るようになるのがせいぜいです。しかも、満足に指導されていない場合だと、時制の間違いなど基本的な間違いがとても多いです。
そのため、日本人教師からの英文法の指導を受けず、フィリピン留学の長時間マンツーマンレッスンを受ければそれだけでなんとかなると考えていた留学生達の英語力を確認すると、私は毎回とても居たたまれない思いをします。
語学学校バックワイズではこういった長時間マンツーマンマンツーマンレッスンによるフィリピン留学の失敗事例を多数見てきたために、海賊版教材を使わず、日本人教師の英文法レッスンを導入しました。
フィリピン留学の海賊版問題については、下記の記事で詳細をまとめているので確認下さい。

重要なことなので繰り返しますが、フィリピン留学のフィリピン人教師によるマンツーマンレッスンだけでは、難易度が高い英文法・英文読解について学ぶことはできないです。
しかも、英文法についての理解が浅い状態でいくら長時間マンツーマンレッスンを受けても、英会話・英作文の能力は一定以上(高校英文法レベル)のものを使いこなせるようになることは有りません。
アメリカ・オーストラリアの語学学校も同じ問題を抱えている
私自身、過去にアメリカ・オーストラリア・フィリピンの語学学校の最上級クラスをそれぞれ体験したことが有りますが、日本の大学受験参考書以上に詳しい英文解釈のレッスンは無かったです。
教えている側の英語を母国語とする教師も背景が異なる多国籍の生徒に高度な概念を教えることを最初から諦めているように見えました。
そのため、レッスン中では英文のパターンや新たな英単語・英語表現を学ぶことに力点を置かれていました。
下記はIELTS試験のWriting対策のレッスン中に撮影したホワイトボードです。
このレッスンでは文章を繋ぐ副詞を練習しました。
(青文字で書かれているものが文章を繋ぐ副詞) Firstly, Secondly, Following that, then, In the next step, After that, Finally, Overall

このようなレッスンであれば、英文法について深く解説する必要はなく、生徒はWritingの型(パターン)を覚えてしまえば、IELTS試験で高得点を取ることが出来ます。
結論として、英語で英文法を学ぶのは苦労ばかり。しかも浅い概念しか学ぶことが出来ない、学べるのは新たな英単語・英語表現が精一杯。
そもそもの基礎固めとして英文法を学ぶ場合には日本語で学ぶことを強くお勧めします。
語学学校バックワイズ・フィリピン留学の説明会申込み
日本語教材と日本人教師のレッスンで英文法の基礎固めが出来る語学学校バックワイズ。
フィリピン留学の語学学校バックワイズついてより詳細を知りたい場合には、下の画像のリンク先記事よりバックワイズ・オンライン説明会にお申し込み下さい。

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[…] 母国語でない英語で複雑な概念を学ぶのは上級者でも難易度が高い。 […]
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